水槽の通販や熱帯魚のことなど、水槽にまつわる様々なテーマでお届けしたいと思います。
水槽と水流について
水槽と水流の関係
観賞魚の飼育において、水槽の中に起こる水流もまた、種類ごとの飼育に適した環境づくりのひとつとしては大切な要素のひとつです。
飼育する種類によって、適した水流の強さも異なります。魚はそれぞれ生息地の環境に適した体の構造を持っていますから、流れの速い川に生息する観賞魚には水流を強くしてあげるのが一般的です。
ロリカリア類やホンコンプレコ、チョウザメなどは、強い水流を好む代表的な種類と言えましょう。
また、扁平な頭を持つ大型ナマズなどは、とてつもない激流に生息しているくらいですので、可能な限り強い水流を与えてあげたいところです。
逆に水流を苦手とする種類もいます。代表的なのは熱帯卵生メダカ、中でも大きなヒレを持つプテロレビアスなどは、できるだけ水流を弱めてあげたい種類ですし、水面に泡巣を作るグラミーの多くや一部のベタなどは、水流のない環境を用意しないと繁殖が難しくなります。
水流をコントロールする方法
水槽に強い水流を作り出すには、水槽に対して大きいサイズのフィルターを付ければ良いだけですが、水流を弱める方は少し注意が必要です。
それは水流を弱めることによってろ過能力が低下してしまうフィルターがあるからなのです。
特に水槽が大きい場合に水流を弱めてしまいますと、フィルターの中を通らない水の量が増えますので、水流を弱める目的で水槽に対して小さいフィルターを付けたり、給水パイプと排水パイプの位置を近づけたりすることはおすすめできません。
大きな流木などがあれば水流の強さに緩急が付けられますので、これを利用すると観賞魚は水流の弱い場所に身を寄せることができるようになります。
この際、あまり水通しの悪い場所が出来ますと水はよどみ、ゴミなどのたまりやすい場所にもなりますので、ほどほどにしておくことが大切です。
また、観賞魚にはフィルターを使わない飼育方法もあります。これは水流を苦手とする種類の飼いかたとしては、とても理にかなったもので、ベタやグラミーなどのように泡で巣を作ったり、フィルターに吸い込まれてしまうほど稚魚が小さな熱帯魚の繁殖にはもちろん、フィルターがエサの残りを吸い込まれてしまうことで起こる一時的な水質悪化にも影響を受けてしまうような飼育難易度の高い小型熱帯魚にもおすすめです。