熱帯魚の水槽について

熱帯魚の水槽

水槽

熱帯魚飼育に使われる器具の種類と選び方について解説していきたいと思います。

水槽を選ぶポイント

熱帯魚基礎知識飼育水槽保温器具フィルター底砂照明器具水槽の立ち上げ困った時の対処法

水槽について

熱帯魚を飼育するための水槽を選ぶ上で最初に考えなくてはならないのが、水槽の大きさです。もちろん飼育したい熱帯魚が大きければ大きな水槽が必要ですが、それだけではありません。小さくても活発に泳ぐ熱帯魚は広い水槽が必要ですし、大きくてもあまり動かない熱帯魚であれば、大きさの割には小さな水槽で飼育できる場合もあります。

ただし注意しなくてはならないのは、例えばナマズなどの夜行性熱帯魚の場合、昼間は石のように動かなかったとしても、夜に人が寝静まった頃、暗闇の中で活発に泳ぎ回ることがよくあるのです。活発どころか、時には激しく暴れ回ることも少なくありません。特に細長く扁平な大型ナマズは大河の激流域に生息していたりするため、泳ぐ力も凄まじく、その突進力は時に水槽を破壊してしまうほどです。

大型ナマズ類は成長も早く、数年のうちに飼い主ほども巨大化する可能性がありますので、幼魚がどんなに可愛くても将来をよく考えて飼育を始める必要があるでしょう。

大型水槽での熱帯魚飼育

大きな水槽は水質が悪化しにくいので、デリケートな種類の熱帯魚は、たとえ小さくても大きめの水槽での飼育が向いています。また、見た目にも大型水槽にびっしりと水草を植えると壮観ですし、中に入れる生き物によっては自然繁殖という思わぬ楽しみも味わえるでしょう。

ところで大型水槽を置くにはいくつか気をつけなくてはならないことがあります。まずその重さです。60センチの水槽でさえ水を入れると60キロにもなり、水槽の大きさがひとまわり大きくなるだけで、その重さは倍ほどにもなる場合があります。設置場所に十分な強度がないと大きな事故にもつながりますので、置き場所にはくれぐれもご注意ください。いずれにしても水槽の大きさにあった水槽専用の台を用意する必要があります。

大型水槽に水草を植える場合、相当な量を買い込んできたつもりでも、実際に植えてみると半分にもならなかったということもよくあります。大型水槽で水草いっぱいのレイアウトを作る場合は、底床肥料の添加によって爆発的に成長するヘテランテラのような水草を大量に用いるか、多めに水草を購入するようにすると良いでしょう。同様にネオンテトラなどを群泳させてみたい場合にも、ショップの水槽にいるネオンテトラを全部まるごと購入するくらいの勢いが必要です。

ちなみに水槽が大きいからといって、たくさんの種類を植えてしまうと、雑然とした印象になってしまいます。特に初めての方は、例え水槽が大きかったとしても、同じ種類の水草をたくさん植えた方がキレイなレイアウトを作りやすいでしょう。

小型水槽での熱帯魚飼育

小さな水槽はわずかなスペースでも置くことができるので、置き場所も見つけやすく、また、軽くて扱いやすいので女性の方や初心者の方でも手軽に管理することができます。水量が少ないので水換えのために準備する水の量も少なくてすみ、わずかなワット数の保温器具でも水温を保てるため、特に冬場の電気代もセーブできます。水族館のように、種類ごとの小さな水槽をいくつも置いて楽しむという贅沢な飼育も、小型水槽なら手軽に実現することができます。

とはいえ、もちろん小型水槽も良いことばかりではありません。水量が少ないため水が傷みやすく、わずかなエサの残りが熱帯魚にとって深刻な事態につながります。特にエサついては信頼できるメーカーの質の良いエサを少なめに与えてあげるという、熱帯魚飼育における重要なポイントをより徹底することが肝心です。

また、水量が少ないと水温の変化も急激になりがちですので、特に秋口の急な気温低下や真夏の猛暑日には注意したいものです。他にも生長の早い水草を入れてしまうと、すぐに水槽が伸びすぎた水草で窮屈になってしまったり、熱帯魚同士の相性が悪い組み合わせだった場合は逃げ場を見つけられずにボロボロにされてしまうこともあります。

  プチ水槽 熱帯魚水槽
水槽の種類 プチ水槽
プチ水槽
熱帯魚水槽
熱帯魚水槽
水の量 300ml 5000ml
エサの与え過ぎ すぐに水換えが必要。 水が濁るなどの異変が起きたらエサやりを一時中止。
水温 急激に変化。 ゆるやかに変化。
水草 小さな水草しか入らず、弱いお魚が隠れられません。 適度な量の水草は弱いお魚の逃げ場になります。

小さな水槽で水草レイアウトをする場合は、葉の大きな水草を植えると大味な印象になります。細かくて小さな葉を持つ水草を選ぶと繊細なミニチュアレイアウトになるでしょう。水草の種類はできるだけ少なめにするのがコツです。また、生長が遅く小型で丈夫なアヌビアス・ナナは小型水槽にとって理想的な水草のひとつです。

レガーロ熱帯魚水槽(ガラス製)
癒しの熱帯魚水槽(ガラス製)

キューブ
ミニ薄型水槽キューブ(アクリル製)

水槽の種類

熱帯魚水槽には主にガラス製とアクリル製があります。あとあと後悔しないためにも、用途に合わせた水槽を選びましょう。

ガラス水槽

透明度が高くキズもつきにくいガラス製の水槽は、小型熱帯魚の繊細な美しさを存分に楽しむのに向いています。また、特に小型魚撮影には理想的な水槽と言えるでしょう。ガラス水槽は大きくなるほど急激に重くなり、大型熱帯魚の突進や尾ひれで叩かれた場合などの衝撃にも弱く、破片も鋭利で危険なため、大型水槽には向かない水槽と言えます。

アクリル水槽

鑑賞には全く問題のない透明度を持ち、驚くほど軽く丈夫で衝撃にも強いアクリル水槽は大型熱帯魚の飼育にピッタリの水槽です。良いことずくめのアクリル水槽ですが、キズがつきやすいので、特にコケ取りはアクリル水槽にも使える柔らかい素材である必要があります。また、通常の鑑賞では問題ありませんが、写真撮影のためフラッシュをたくと、表面の細かいキズに反射して白く写ってしまう場合があります。大きな水槽では水を入れると少したわみますし、あまり撮影に向いた水槽ではないかもしれません。

熱帯魚基礎知識飼育水槽保温器具フィルター底砂照明器具水槽の立ち上げ困った時の対処法